シャルレプライド(シャルレで生まれた絆)
一日だけど深いご縁
Y 代理店
シャルレではお客さまのお近くに販売員がいない場合、会社に問い合わせをすれば販売員を紹介してくれる制度があります。
ある日、私の事務所にシャルレのお客様相談室から電話が入りました。
内容は、「お客さまから、『シャルレ商品が見てみたい』というお電話をいただいたので、お客さまへの対応をお願いします。」とのことでした。
ただ、そのお客さまは病院に入院されておられ、病院で商品を見せて欲しいとのご要望でした。
すぐにお客さまに連絡を取りご挨拶をすると、お客さまは、「インナーとショーツが見てみたい。」とのことでした。
サンプルをお持ちする旨をお伝えし、お客さまが入院されている病院へお伺いする日時を約束して電話を終えました。
後日、約束をした時間に病室へお伺いすると、お客さまがベッドの上で休んでいらっしゃいました。
「初めまして、私シャルレの代理店をしております、Yと申します。 今回はご連絡いただきましてありがとうございます。」とご挨拶させていただくと、お客さまも「私、Aと申します。 今日は病院まで来て下さってありがとうございます。」と優しい笑顔でご挨拶して下さいました。
そして、「少し体調が悪くて入院しているのです。」と、教えて下さいました。
病室ですし、入院されているお客さまですので、あまり長居するのも失礼と思い、ご挨拶を終えた後、早速、持参したインナーとショーツのサンプルをお客さまに見ていただきました。
入院されているお客さまなので、脇縫いのないシンプルなショーツとそれに合うインナーからご紹介しました。
持参したサンプルを一通りご紹介すると、お客さまは嬉しそうなお顔で「綺麗なレースね。これとこれをお願いするわ。」と色違いのインナーとショーツセットをご注文して下さいました。
それは、最初にご紹介した脇縫いのないシンプルなショーツではなく、レースを使ったパステルカラーのショーツとインナーのセットでした。
「これはサンプルなのよね? いつ頃届けていただけるかしら?」とお客さまがおっしゃるので、「明後日にはお届けできます。」とお答えしました。
そうお答えするとお客さまは、「サンプルでも良いのでこの一組をいただけないかしら?」とおっしゃいます。
「まだ誰も試着されていないサンプルですが、サンプルはサンプルですので、明後日に新しい商品をお届け致します。」とお答えしましたが、お客さまは「どうしても今日これに着替えたいの。」と言われました。
通常、サンプルをお売りすることはないのですが、お客さまが強く希望されたので、「わかりました。では、こちらのサンプルをお渡しいたしますね。お色違いは明後日にお持ちします。」とお伝えして、その日は病室を後にしました。
明後日に、ご注文いただいたもう1色のインナーとショーツを持って病室にお伺いすると、お客さまがいらっしゃったベッドが綺麗に片付けられています。
「病室が変わったのかしら?」と思い、看護師さんにお客さまのことをたずねると、「Aさんは昨日お亡くなりになられましたよ。」と聞かされました。
「えっ?」と驚いていると、看護師さんから「ご親族の方ですか?」と聞かれたので、シャルレの代理店であることを伝えた上で、先日のお客さまとのやりとりについて説明をしました。
そして、帰ろうとしたのですが・・・どうしてもあのサンプルのことが気になったので、看護師さんに聞いてみました。
「ひとつだけ、おたずねしても良いですか? Aさんは最期の時にパステルカラーのインナーとショーツを身に着けていらっしゃいませんでしたか?」と聞くと、「着けていらっしゃいましたよ。 綺麗なレースを使ったパステルカラーのインナーとショーツを身に着けていらっしゃいましたよ」と看護師さんは答えて下さいました。
私は、「あぁ!良かったです。ありがとうございました。」と答えて、病院を後にしました。
病院からの帰り道、あのお客さまが商品を手にしながら「綺麗なレースね」と微笑んでくれた姿を思い出し、お渡しできなかった商品を手に私は涙がポロポロ溢れてきました。
こうなることが分かっていた訳ではないでしょうが「どうしてもこの商品が欲しいの。」とおっしゃられ、そして、その中で一番お気に入りの下着を着けて天国へと旅立っていかれました。
一人の女性が人生を終える時に、シャルレの商品を身に付けられたことや、そのお手伝いを私ができたことは、私のシャルレ人生の中で大きな自信と誇りになりました。
あのお客さまも天国でお気に入りの下着を着け、ここちよく過ごされていることだろうと、今でも青空を仰ぎながら思っています。
わずか一日だけのご縁でしたが、多くのことを与えていただいたご縁でした。
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